市民と行政と

 私が自転車施策に関心をもつようになったのは、2年前の道路交通法改正試案(警察庁)へのパブリックコメントを投稿してからです。これは、「車道が危険な道路については、自転車の車道通行禁止ができる」とも読める内容だったので、ツーキニスト疋田氏(http://www.melma.com/backnumber_16703/ )を始めとした自転車乗りが反対意見投稿を呼びかけたのです。


 結果として反対意見が1,000通以上も集まり、「自転車の車道通行禁止」は免れ、私としては「行動すれば変えられることもある」と思ったのです。


 そんなこともあって、昨年8月に新聞に載っていた「県民からの政策提案制度」により、神奈川県に「自転車走行空間ネットワーク計画」を提案しました。提案内容は、「既存のサイクリングロードに、自転車で走りやすい道路(自動車交通量が少ない、車道幅員に余裕がある)を組み合わせて県内の自転車走行空間ネットワークをつくる」という“自転車乗りの夢”です。


 この提案は採用され、今年度、神奈川県は自転車走行空間ネットワークをつくるべく、県内国道・県道の幅員や交通量を調査しています。
 提案が採用された理由として県の担当者は、「自転車に関する提案が多かったことと、実現できそうな提案であったこと」を挙げていました。


 さて、12/6ナビオス横浜にて第2回モビリティデザインヨコハマ会議が開催されましたが、羽藤先生・司会の原さんが「行政に提案するには、具体的に何をどうするということを明確にしなければならない。」と言われていました。あ、なるほどネと思いました。自分の提案が通った理由がよくわかったからです。

 行政サイドは何をやれば良いのか、具体的にはわからないのです。だから、具体的なニーズや改善方法を明確に示せば、無視することはできません。


 極論すれば、みんなが自転車で車道を走れば自転車レーンができます。そこに具体的ニーズがあるからです。さあみんなで車道を走ろう!!!